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2007.02.27

アカデミー賞から離れて

 WOWOWで字幕入りの再放送を見ています。
 今年で79回目のようですが、50年前に作品賞候補のすべてがカラー作品になった年でもあり、外国語映画賞が設けられた年でもあるそうです。
プレゼンテイターとしてカトリーヌ・ドヌーブと渡辺謙が一緒にステージに上がってそう紹介していました。
 外国語映画賞50周年を記念して、過去50年の外国語映画賞受賞作品をコラージュしたフィルムが放映されました。
 そのフィルムを構成したのが「ニュー・シネマ・パラダイス」を監督したジュゼッペ・トルナトーレ (Giuseppe Tornatore, 1956.05.27-) です。
これがとっても素晴らしい〈作品〉でした。
Giuseppetornatore  おそらく音楽は「ニュー・シネマ・パラダイス」や「マレーナ」の音楽を担当したエンニオ・モリコーネ (Ennio Morricone, 1928.11.10-) だろうと思いますが、その音楽と映像が相まってとてもいい雰囲気の作品に仕上がっています。
 エンニオ・モリコーネもこの日、アカデミー名誉賞を受賞しました。
 400本の映画を手掛けたという映画音楽界の巨人と言っていいでしょう。
 個人的にエンニオ・モリコーネの中では「Once Upon A Time In America」が好きで、よく聴いています。この映画の監督はマカロニ・ウエスタンという分野を確立したと言っていいセルジオ・レオーネ (Sergio Leone, 1929.01.03-1989.04.30) の遺作となる作品ですが、レオーネ第2作目に当たる「荒野の用心棒」以後すべての作品の音楽を担当している。彼らは小学校の同級生だった。

 話をアカデミー授賞式に戻そう。
 作品賞候補に助演女優賞にノミネートされながら受賞を逃した菊池凛子が出演している「バベル」がある。授賞式では作品賞候補を紹介するコーナーがあるが、その中でも「バベル」はぼくの好きそうな映画のようです。
 4つの物語を描いているらしいのですが、そういう複数の物語による構成が好きなのです。
 そういう作品の中でも最も好きなひとつが「マグノリア」です。他にも今思いつくままに挙げるとニコール・キッドマンがアカデミー賞を受賞した「めぐりあう時間たち」「トラフィック」「マルホランド・ドライブ」など好きな作品です。
 戻すつもりが、また離れてしまった。

 エンニオ・モリコーネが名誉賞を受賞したんだけれど、プレセンテイターが彼の音楽にも助けられ一躍注目の俳優となったクリント・イーストウッドだった。
 イーストウッドの紹介でモリコーネの功績を讃えるオリジナルのショートフィルムが流れ、続いてセリーヌ・ディオンが"I Knew I Loved You"という曲を歌い上げた。このメロディは"Once Upon A Time In America"の様々な印象深いシーンに使われていたものに歌詞がつけられたものだろうと推測する。
 正直言うとセリーヌ・ディオンになんか歌って欲しくない。だいたいセリーヌ・ディオンって上手いのか? クリスティーナ・アギレラにどっぷり浸かってしまっているぼくにとってはまだまだ上手いとは言えないのだ。歌い上げるいい場面で声が出ていない。腹筋が足りんのだよ。しかも、最後の歌詞を発音する際に唇を尖らすなよ。
 それよりも、この曲を誰かに歌わせるという演出そのものに疑問を感じてしまった。思わず愚痴ってしまったけれど、モリコーネの偉大さには変わりない。
 もし「ニュー・シネマ・パラダイス」に彼の音楽がなかったらあれほどまでに感動して涙を誘っただろうか。「ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ」に流れるゆったりとした時間とデニーロ演じるヌードルズの哀しみを描けたであろうか。
 モリコーネが映画に命を吹き込んだと言っても過言ではない作品が多くある。いうなれば名誉賞を今になってもらうのには遅いくらいだと言えるかもしれない。

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コメント

後日わかったのですが、その外国語映画賞の時に使われていたモリコーネの曲は『海の上のピアニスト』のものでした。

投稿: pinkopaque | 2008.04.09 01:24

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